株式会社A-SEEDSは、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構 (NEDO)が実施した、2024年度「ディープテック・スタートアップ支援事業(以下、「DTSU」)」に係る第6回公募において、ステージゲート審査を通過し、「PCAフェーズ(実用化研究開発(後期))」(以下、「PCAフェーズ」)において事業を継続して実施することとなりました。本採択により、当社は最大9.2億円の助成金を受けることが可能となり、グローバル展開を加速します。これは直近の資金調達ラウンドの2倍に相当し、さらなる成長の原動力となります。
採択事業名:
革新的CAR-T細胞製品の臨床実装を目指した量産技術の開発
事業概要:
本事業の目標は、非ウイルス遺伝子改変技術であるピギーバックトランスポゾン法(PB法)を用いたCAR-T細胞製品の量産化を実現し、グローバルな薬事承認を目指すことです。そのために、以下の取り組みを推進します。
①自動化製造技術の海外CDMOへの移管および技術実証
②グローバル薬事規制に対応した治験製品の製造体制構築
③海外治験の実施とグローバル製薬企業への技術導出
なお、本助成金は、株式の希釈化を伴わない非希釈型資金(non-dilutive funding)です。
当社は、2020年4月の創業以来、「いまだ治療法の少ないがん患者さんに有効な治療を届け、一人でも多くの人々が、生きる希望を見出す事ができる社会の実現を目指す」というビジョンのもと、CAR-T細胞製品の臨床実装に向けた課題解決に取り組んできました。すでに臨床用製品製造法を確立し、異なる2つのパイプラインについてそれぞれ信州大学および国立がん研究センター東病院と共同で、第1相医師主導治験を実施中です。
さらに、豪州での第1/2a相企業治験に向けた準備を進めていますが、本事業では、豪州CDMOへ自動化した製造技術を移管し、欧米の薬事規制に準拠した治験製品の製造体制を構築し、海外治験を実施することにより、技術実証を行います。
当社代表取締役の柳生茂希は今回の成果について以下のようにコメントしています。
「この度の採択は、当社の技術力とビジョンが認められた証です。
グローバルな臨床実装を実現するためには、製造体制の確立、海外治験の成功、薬事承認の取得が不可欠です。当社は2024年3月、NEDO DTSU事業PCAフェーズに採択され、PB法を用いた当社CAR-T細胞製品の自動培養技術の確立を予定より1年早く達成しました。その成果によりステージゲート審査を通過し、PCAフェーズにて継続して事業を実施することができます。
本助成金を最大限に活用し、当社のCAR-T細胞治療をより多くのがん患者さんに届けるため、海外治験およびグローバル展開を加速させていきます。」
当社独自のPB法を用いたCAR-T細胞製品は、従来のウイルスベクターを用いた方法と比較し、より安全かつ高効率な遺伝子導入が可能です。この技術により、CAR-T細胞の製造コストの削減しながら、高品質かつ安定した製造を同時に実現し、グローバルな臨床応用が加速します。
A-SEEDSは、日本発の革新的CAR-T細胞製品を開発し、世界中のがん患者さんに新たな治療の選択肢を提供することを目指します。今回のNEDO助成金を活用し、海外治験を成功させ、グローバルな薬事承認を獲得することで、より多くの人々が希望を持てる社会を実現していきます。
■株式会社A-SEEDSについて
会社名 | 株式会社A-SEEDS |
所在地 | 長野県松本市旭三丁目1番1号信州地域技術メディカル展開センター |
代表者 | 柳生 茂希 |
設立年月 | 2020年4月 |
資本金 | 10百万円 |
ホームページURL | https://www.a-seeds.co.jp/ |